「X(旧Twitter)で集客したいけど、炎上が怖い」「何を投稿していいか分からない」—多くのリフォーム会社がこうした不安を抱えています。
Xは無料で始められ、施工事例や日常を発信することで見込み客に直接リーチできる強力なツールです。
しかし、一度の不適切な投稿が炎上し、会社の評判が一夜にして地に落ちるリスクもあります。
お客様の写真を無断で投稿する、競合を批判する、災害時に不謹慎な売り込みをする—こうした「やってはいけないこと」を知らずに運用すると、取り返しのつかない事態を招きます。
本記事では、リフォーム会社がXを安全に活用するための絶対にやってはいけない5つのNG投稿、炎上を防ぐ基本ルール、発信すべき6つのコンテンツ、そして万が一炎上しかけた時の正しい対応まで、初心者にも分かりやすく実践的に解説します。
なぜリフォーム会社にX(旧Twitter)が集客ツールとして有効なのか
無料で始められ、見込み客に直接リーチできる
Xの最大の魅力は、アカウント開設から運用まで完全無料であることです。
広告費をかけずに、施工事例や日常の投稿を通じて見込み客に直接情報を届けられます。
リアルタイムで情報を発信でき、投稿すると数分後には反応(いいね、リポスト、コメント)が見えます。
この即座のフィードバックは、他の媒体にはない魅力です。施工事例のビフォーアフター写真を投稿すれば「うちもお願いしたい」という反応が得られ、職人が丁寧に作業する様子を見せれば「この会社は信頼できそう」という印象を与えられます。
フォロワーが増えれば、投稿するたびに数百〜数千人の目に触れ、そこから問い合わせにつながる可能性があります。ホームページと違い、待つのではなく攻めの発信ができるのがXの強みです。
50代以上のリフォーム検討層もXを利用している
「Xは若者だけのもの」というのは誤解です。
総務省の調査によると、40代の約60%、50代の約50%がXを利用しており、リフォームを検討する中心層である50〜60代の利用も年々増加しています。
彼らはDIYのやり方、リフォームの費用相場、業者の選び方などの情報をXで収集しています。
「#リフォーム」「#キッチンリフォーム」「#外壁塗装」などのハッシュタグで検索し、実際の事例や業者の評判を調べているのです。
さらに、信頼できる業者を探す手段としてSNSを活用する人が増えており、「Xで丁寧に情報発信している会社なら安心」という判断基準になっています。
50代以上はテレビCMや折込チラシに慣れ親しんでいますが、今やXも重要な情報源になっているのです。
ただし炎上リスクも高く、一度の失敗が致命傷になる
Xの危険性は、炎上のスピードと拡散力です。
不適切な投稿をすると、数時間で何千、何万人に拡散され、会社の評判が一夜にして地に落ちることがあります。
お客様の写真を無断で投稿した、競合を批判した、災害時に不謹慎な売り込みをした—こうした失敗は「炎上事例」として会社名と共にインターネット上に長く残り、検索すると必ず出てくるようになります。
一度失った信頼を取り戻すのは非常に困難で、最悪の場合、廃業に追い込まれることもあります。
さらに恐ろしいのは、「これくらい大丈夫」という軽い気持ちの投稿が、予期せず炎上することです。
Xは強力な集客ツールですが、正しい運用ルールを知らずに使うと、武器が自分に向かう諸刃の剣になります。
成功と失敗の分かれ目は、リスクを理解し、慎重に運用できるかどうかです。
炎上を避けるために絶対にやってはいけない5つのNG投稿
NG1:お客様や施工現場の写真を無断で投稿する
最も多い失敗が、お客様や施工現場の写真を許可なく投稿することです。
「お客様に喜んでいただきました!」と善意で投稿しても、顔や家の外観を無断で載せるのはプライバシー侵害になります。お客様が「勝手に載せられた」と不快に思い、クレームや炎上につながることがあります。
必ず事前に書面で許可を取り、「顔出しOK」「家の外観OK」「室内の写真OK」など、どこまで公開して良いか明確に確認しましょう。
口頭の許可だけでは後々トラブルになる可能性があるため、メールやLINEで記録を残すことが重要です。
許可を得られない場合は、後ろ姿や手元だけの写真、または家の内部のみ(外観が特定されない角度)にするなど、工夫しましょう。
NG2:政治・宗教・差別的な発言をする
会社アカウントで政治的な主張、特定の宗教への言及、差別的な表現は絶対に避けましょう。
「○○党を支持します」「○○宗教の教えは素晴らしい」といった発言は、賛同する人もいれば強く反発する人もいます。リフォーム会社はあらゆる立場のお客様を対象とするため、特定の主張をすることで潜在顧客を失います。さらに危険なのが、無意識の差別表現です。「女性でも使いやすいキッチン」「高齢者には難しい」といった表現は、「女性は力が弱い」「高齢者は能力が低い」という偏見を含むと捉えられ炎上します。「誰でも使いやすい」「幅広い年代に対応」など、中立的な表現を心がけましょう。「これくらい大丈夫」が炎上の始まりです。
NG3:他社や競合を批判・誹謗中傷する
「あの会社は高い」「○○は手抜き工事をする」など、競合を批判する投稿は絶対にNGです。
これは名誉毀損や業務妨害に該当する可能性があり、法的トラブルに発展するリスクがあります。
たとえ事実であっても、公の場で他社を批判することは、自社の品位を下げるだけです。
お客様は「この会社は他社の悪口を言う会社なんだ」と不信感を抱きます。競合批判ではなく、自社の強みをポジティブに語ることに集中しましょう。
「当社は自社職人による一貫施工で、細部まで丁寧に仕上げます」のように、自社の良さを伝える方が、はるかに効果的です。
他社を下げて自社を上げるのではなく、自社の価値を正々堂々と発信することが、信頼につながります。
NG4:災害時の不謹慎な投稿や売り込み
地震、台風、豪雨などの災害直後に、「今なら耐震リフォーム格安!」「屋根の修理はお早めに!」といった売り込み投稿をするのは、非常に不謹慎です。
被災者が困っている状況に便乗した営業は、強い反感を買い、一気に炎上します。
災害時はまず、被災者へのお見舞いの言葉と安全確認の情報を発信すべきです。
「○○地域の皆様、ご無事でしょうか。何かお困りのことがあればご相談ください」という寄り添う姿勢が大切。
営業的な投稿は、少なくとも災害から1週間以上経ってから、「被災された方の復旧支援をしています」という形で控えめに発信するのが適切です。人の不幸を商機と捉える姿勢は、会社の評判を決定的に損ないます。
NG5:誤字脱字・事実誤認を放置する
「横浜市→横須賀市」など地名の間違い、「補助金100万円→実は50万円」といった事実誤認は、信頼を大きく損ないます。誤字脱字は「この会社は雑な仕事をしそう」という印象を与え、事実誤認は法的トラブルにもつながります。
特に補助金制度や法律に関する情報は、正確性が命です。
投稿前に必ず複数人でダブルチェックし、数字や地名、制度名などの固有名詞は特に注意深く確認しましょう。
もし間違いに気づいたら、速やかに訂正投稿をし、「先ほどの投稿に誤りがありました。正しくは○○です。申し訳ございません」と丁寧に訂正します。間違いを放置すると、「間違いを認めない会社」と見なされ、信頼を失います。
安全にXを運用するための5つの基本ルール
投稿前に「誰かを傷つけないか」を必ず確認する
X(旧Twitter)での投稿は、想像以上に多くの人の目に触れます。
投稿ボタンを押す前に、必ず「この内容で誰かが嫌な気持ちにならないか」を考える習慣をつけましょう。
自分では冗談のつもりでも、受け取る側によっては不快に感じることがあります。
特に年齢、性別、地域、職業などに関する表現は慎重に。迷った時は「自分の家族や大切な人が見ても恥ずかしくないか」という基準で判断してください。少しでも不安を感じたら、その投稿は見送るのが賢明です。
一度発信した情報は完全に消すことができません。投稿前の数秒の確認が、会社の信頼を守る最大の防御策になります。
個人アカウントと会社アカウントを完全に分ける
リフォーム会社の社長や社員であっても、個人的な意見や趣味について発信したい場面はあるでしょう。
しかし、プロフィールに会社名が書いてあれば、それは「会社の発信」として受け取られます。個人の政治的な意見や、プライベートな愚痴、趣味の話題は、会社とは完全に切り離した個人アカウントで発信しましょう。個人アカウントは鍵付き(非公開設定)にして、信頼できる友人だけがフォローできる状態が理想的です。
一方、会社アカウントでは常に「ビジネスの場」であることを意識し、誰が見ても問題のない内容だけを投稿します。この線引きを曖昧にすると、個人の失言が会社全体の評判を傷つける事態になりかねません。
炎上しやすい時間帯・タイミングを避ける
投稿する「タイミング」も、炎上を避けるために重要なポイントです。深夜にお酒を飲みながらの投稿は、判断力が鈍り感情的な内容になりがちなので絶対に避けましょう。
また、疲れている時、イライラしている時、何かに腹を立てている時も危険です。こうした状態で投稿すると、普段なら書かないような攻撃的な表現や、配慮に欠けた内容になってしまいます。良い投稿が思い浮かんだら、すぐに投稿せず「下書き保存」しておき、翌朝の冷静な頭で読み返してから公開する習慣をつけてください。一晩寝かせることで、不適切な表現に気づくことができます。感情に任せた数秒の投稿が、何年も会社を苦しめる結果にならないよう注意しましょう。
リフォーム会社がXで発信すべき6つのコンテンツ
施工事例のビフォーアフター(許可済み)
劇的な変化を見せることで興味を引きます。「工期5日、費用80万円」と具体的な情報を添えると信頼度が上がります。必ずお客様から書面で許可を得てから投稿しましょう。写真は個人情報に配慮し、表札や車のナンバーなどが映り込まないよう注意が必要です。
リフォームの豆知識・お役立ち情報
補助金制度や失敗しない業者選びのポイント、メンテナンスの適切な時期など、専門知識を分かりやすく発信します。売り込みではなく、役立つ情報を無償で提供する姿勢が信頼獲得につながり、結果的に問い合わせや相談が増える好循環を生み出します。
職人の日常や会社の裏側
丁寧に作業する職人の真剣な姿や「今日は横浜市で外壁塗装中です」といった日常投稿で親近感を持ってもらえます。顔が見える会社として安心感を与え、「この人たちに頼みたい」という気持ちを育てます。スタッフの人柄が伝わる投稿を心がけましょう。
お客様の声(許可を得て)
「嬉しいお言葉をいただきました」と手書きアンケートや感謝の言葉を紹介すると信頼度が大幅にアップします。実名・顔出しNGでも「40代女性、川崎市在住」など属性を示すことで説得力が増します。必ず事前に掲載許可を取ることを忘れずに。
地域のイベントや季節の挨拶
「住宅フェアに出展します」「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」など人間味のある投稿で、地域に根ざした会社としての存在感をアピールできます。硬くなりすぎず、親しみやすい文章を心がけると好印象です。
社員紹介や採用情報
「新しいスタッフが加わりました」「○○の資格を取得しました」と働く人の顔が見えることで会社への信頼が生まれます。社内の雰囲気が伝わり、求職者にも「この会社で働きたい」と思ってもらえるため、採用活動にもつながる一石二鳥の投稿です。
まとめ
リフォーム会社がXを安全に運用するには、炎上リスクを正しく理解し、適切なルールに従うことが不可欠です。お客様の情報を無断で投稿しない、政治的発言や他社批判を避ける、災害時の配慮を怠らないなど、基本的なマナーを守りましょう。
投稿前には「誰かを傷つけないか」を必ず確認し、個人アカウントと会社アカウントを明確に分け、感情的になっている時や深夜の投稿は避けることが重要です。
一方で、許可を得た施工事例、お役立ち情報、職人の日常、お客様の声、地域の話題、社員紹介など、安心して発信できるコンテンツも豊富にあります。これらを積極的に活用することで、信頼を積み上げながらフォロワーを増やすことができます。
万が一炎上しかけた時は、早期発見と冷静な初動対応が鍵です。事前に危機管理マニュアルを準備し、複数人で対応できる体制を整えておきましょう。正しい運用で、Xは強力な集客ツールになります。
