「Googleアナリティクスを見ると、月に500人、1000人も訪問者が来ているのに、問い合わせが全く来ない」「アクセス数は悪くないはずなのに、なぜ成果につながらないのか」そんな悩みを抱えている工務店の経営者の方は非常に多いのが現実です。
実は、アクセス数と問い合わせ数は必ずしも比例しません。
訪問者がいても、ホームページの中に「問い合わせを妨げる障壁」が存在していれば、お客様は何もせずに離れていってしまいます。
逆に言えば、この障壁を取り除くだけで、同じアクセス数でも問い合わせが2倍、3倍に増える可能性があるのです。この記事では、Web知識がない方でも理解できる、アクセスはあるのに問い合わせが増えない工務店に共通する5つの問題点を徹底的に解説します。
そして、それぞれの問題に対する具体的な改善方法も提示します。
あなたのホームページは、すでに見込み客を集めることには成功しています。
あと一歩、問い合わせまでの道筋を整えるだけで、確実に成果は変わります。
今日から改善を始めましょう。
信頼できる会社かどうか判断する情報が足りない
施工事例が少なすぎる・情報が薄い
工務店のホームページを訪れた人が最も見たいコンテンツは、施工事例です。
しかし、掲載されている事例が3〜5件しかない、各事例に写真が2〜3枚だけ、費用や工期の記載がない、お客様の要望や解決方法が書かれていない、といった状態では、お客様は「本当にちゃんと仕事をしているのか」「技術力はあるのか」を判断できません。
リフォームや新築は数百万円から数千万円という高額な取引です。慎重に判断したいお客様にとって、情報が少なすぎることは「不安」そのものです。理想は最低でも10〜20件の施工事例を、各事例ごとに外観・内装・詳細の写真を10枚以上、費用の目安、工期、お客様の要望、工夫したポイントを詳しく記載することです。
情報量が多いほど、信頼感が高まります。
代表者やスタッフの顔が見えない
数百万円、数千万円という高額な工事を依頼するのに、「誰が作っているのか分からない」「どんな人が来るのか分からない」会社には、なかなか連絡できません。
会社概要ページはあっても、代表者の顔写真がない、スタッフの紹介がない、どんな想いで仕事をしているのか分からない状態では、親近感も信頼感も生まれません。お客様は会社ではなく「人」に依頼します。
代表者の顔写真と「なぜこの仕事を選んだのか」「どんな想いで家づくりをしているのか」というメッセージ、設計担当者や職人の顔写真とプロフィールを掲載することで、「この人たちなら安心して任せられそう」という感情が生まれます。
顔が見えることが、問い合わせの心理的ハードルを大きく下げるのです。人間味が、信頼を生みます。
お客様の声や実績の証明がない
自社が「技術力があります」「丁寧な対応をします」と主張しても、それは当たり前のことを言っているに過ぎず、説得力がありません。
お客様が本当に知りたいのは、「実際に依頼した人はどう感じたのか」という第三者の評価です。お客様の声が一切掲載されていないホームページは、客観的な証明がなく、自画自賛に聞こえてしまいます。
できれば5〜10件以上のお客様の声を、顔写真付きで掲載するのが理想です。「担当者の対応が丁寧だった」「予算内で理想が叶った」「完成後も定期的に様子を見に来てくれる」など、具体的なエピソードがあると、見込み客は自分の状況に重ね合わせて安心できます。
また、「施工実績500棟」「創業30年」といった数字で示せる実績も、信頼の証明になります。
第三者の評価が、最後の一押しになるのです。
問い合わせへの導線が分かりにくい・複雑
問い合わせボタンが見つからない
訪問者がホームページを開いて、問い合わせボタンを探すのに3秒以上かかると、多くの人がそのまま離脱してしまいます。人は面倒なことを避ける性質があるからです。しかし多くの工務店のホームページは、問い合わせボタンが小さすぎる、背景と同じような色で目立たない、ページの最下部にしかない、といった配置になっています。
特にスマホで見たとき、画面を開いた瞬間(ファーストビュー)に問い合わせボタンが見えないと、わざわざスクロールして探してくれる人はほとんどいません。理想的なのは、すべてのページの右上、または画面に固定表示される「お問い合わせ」ボタンを、オレンジや緑など目立つ色で配置することです。
「今すぐ相談」「無料見積もり」など、行動を促す言葉を添えると、さらに効果的です。
見つけやすさが、問い合わせ率を大きく左右します。
問い合わせフォームの入力項目が多すぎる
問い合わせフォームを開いたら、名前、郵便番号、住所、電話番号、メールアドレス、年齢、家族構成、年収、希望予算、希望時期、物件の種類、詳細な要望…と15個も20個も入力欄が並んでいる。
これでは「面倒くさい、後にしよう」と思われ、途中で離脱されてしまいます。
実際、フォームの入力項目が10個を超えると、送信率が半分以下になるというデータもあります。本当に必要な項目は、名前、電話番号、メールアドレス、簡単な問い合わせ内容の4つだけです。
詳しい情報は、電話や訪問時に聞けば良いのです。入力時間は1分以内を目標に、「とりあえず聞いてみよう」と思えるくらい手軽なフォームにしましょう。シンプルさが、問い合わせの心理的ハードルを下げます。
電話番号が目立たない・タップで発信できない
現在、ホームページ訪問者の70%以上がスマートフォンからアクセスしています。
そして、多くの人は「まずは電話で相談したい」と考えています。しかし、電話番号が小さく、ページの下の方にしか書かれていない、あるいは書かれていてもタップしても発信できない設定になっている、というホームページが非常に多いのです。
スマホで電話番号をタップしても発信できないと、お客様はわざわざ番号をメモして、電話アプリを開いて、手入力しなければなりません。この手間が、問い合わせを諦めさせる原因になります。電話番号は、全ページの上部に大きく表示し、タップするだけで発信できる「クリッカブル」な設定にしましょう。
さらに、営業時間も明記することで、「いつ電話していいか」という不安も解消できます。
電話という最も確実な問い合わせ手段を、最大限活かしましょう。
料金や対応内容が不明確で不安にさせている
料金の目安が全く書いていない
「料金についてはお問い合わせください」とだけ書かれているホームページは、お客様を遠ざけます。なぜなら、お客様は問い合わせる前に「自分の予算で頼めるのか」を知りたいからです。
予算が100万円しかないのに、実際には300万円かかる工事だったら、問い合わせるだけ時間の無駄だと感じます。
さらに、料金を隠していると「後から高額請求されるのでは」という不安すら抱かせます。もちろん、工事内容によって金額は変わるため、正確な見積もりは難しいでしょう。
しかし「キッチンリフォーム:80万円〜150万円」「外壁塗装:80万円〜120万円」「トイレ交換:20万円〜35万円」のように、おおよその費用帯を示すことは可能です。幅を持たせた表現なら、後でトラブルになることもありません。
透明性が、信頼を生みます。
対応エリアが明確でない
「この会社は自分の地域に来てくれるのか」が分からないと、お客様は問い合わせを躊躇します。「関東全域対応」「東京都対応」のような広すぎる表現では、自分の住んでいる具体的な市区町村が含まれるか確信が持てません。逆に、対応エリアが書かれていないホームページもあり、これでは「問い合わせても断られるかもしれない」と思われてしまいます。対応エリアは、「○○市、△△市、□□市を中心に車で30分圏内」「渋谷区・世田谷区・目黒区・品川区対応」のように、具体的な市区町村名を明記しましょう。地図を表示するのも効果的です。お客様が「自分の地域も対応してもらえる」と確信できて初めて、問い合わせという行動に移れるのです。明確な情報提示が、安心につながります。
よくある質問(FAQ)で不安を解消していない
お客様は問い合わせる前に、必ず何かしらの不安や疑問を抱えています。「相談だけでも大丈夫なのか」「見積もりは無料なのか」「工事中も家に住めるのか」「小さな修繕でも頼めるのか」「ローンの相談もできるのか」「保証期間はどのくらいか」「アフターサービスはあるのか」。
こうした疑問に答えるFAQページがないと、お客様は「こんなこと聞いてもいいのかな」と躊躇し、問い合わせを先延ばしにします。そのまま忘れられてしまうことも多いのです。FAQページを作り、よくある10〜15個の質問に丁寧に答えることで、問い合わせ前の不安をほぼ解消できます。
特に「見積もり無料」「相談だけでもOK」といった情報を明示するだけで、心理的なハードルは大きく下がります。
不安を先回りして解消することが、問い合わせ率を高める鍵です。
スマートフォンでの使い勝手が悪い
文字が小さくて読めない・ボタンが押しにくい
現在、工務店のホームページを訪れる人の70%以上がスマートフォンからアクセスしています。にもかかわらず、パソコン向けに作られた古いホームページをスマホで見ると、文字が小さすぎて読めない、問い合わせボタンが小さくて何度タップしても反応しない、誤って隣のリンクを押してしまう、といった問題が発生します。
お客様は、拡大して読む手間や、何度もタップする手間をかけてくれません。一度でもストレスを感じると、そのまま別のホームページへ移動してしまいます。スマホで快適に閲覧できる「レスポンシブデザイン」になっているか、必ず確認しましょう。
問い合わせボタンは、最低でも縦横44ピクセル以上の大きさが必要です。実際にご自身のスマホで確認し、読みやすいか、ボタンが押しやすいかテストしてください。
スマホでの使いやすさが、問い合わせ率を大きく左右します。
表示が遅くてイライラさせる
スマホでホームページを開いたとき、表示に3秒以上かかると、多くの人が待ちきれずにページを閉じてしまいます。
5秒以上かかると、ほぼ全員が離脱します。人は待つことにストレスを感じるからです。表示が遅い原因は、写真のファイルサイズが大きすぎる(1枚で数メガバイト)、不要なプログラムやアニメーションが多すぎる、サーバーの性能が低い、などです。
特に施工事例の写真を高解像度のまま大量に掲載していると、スマホでは読み込みに時間がかかります。写真は圧縮してファイルサイズを小さくする、不要な機能を削除する、といった対策が必要です。
Wi-Fiをオフにした状態で、ご自身のスマホでホームページを開き、3秒以内に表示されるか確認してください。
表示速度は、訪問者の第一印象を決める重要な要素です。
施工事例の写真が小さくて魅力が伝わらない
建築は視覚的な商品です。美しい空間、素材の質感、光の入り方、広がり感。これらは写真でしか伝えられません。
しかしスマホで見たときに、施工事例の写真が小さく、タップして拡大もできない、あるいは拡大しても画質が粗い状態では、あなたの技術力や施工の美しさが全く伝わりません。
お客様は「こんな家を建てたい」「こんなリフォームがしたい」と思えなければ、問い合わせしようという気持ちにはなりません。スマホで見たときに、施工事例の写真が大きく鮮明に表示され、スワイプで次々に見られる、タップすると全画面表示される、といった設計になっているか確認してください。
写真の魅力を最大限に伝えることが、感情を動かし、問い合わせにつなげる鍵です。
視覚的な訴求力を、決して軽視してはいけません。
競合との違いや選ばれる理由が伝わっていない
どの会社も同じことを言っている
多くの工務店のホームページを見ると、「丁寧な仕事をします」「お客様第一主義」「高品質な施工」「アフターフォローも万全」といった、抽象的で当たり前の言葉が並んでいます。しかしこれでは、他社との違いが全く分かりません。
お客様が複数の工務店を比較検討する際、どのホームページも同じようなことを言っていると、「結局どこも同じなら、安いところでいいか」という判断になってしまいます。
必要なのは、具体的で独自性のある強みです。「創業50年、○○市で500棟の実績」「自然素材・無垢材を標準仕様で使用」「全棟で耐震等級3を取得」「完成後10年間の定期点検を無料で実施」のように、数字や固有名詞を使った具体的な表現が、他社との違いを明確にします。
抽象的な言葉は、何も伝えていないのと同じです。
自社の施工の特徴や工法の説明がない
お客様は、あなたの会社が「どんな家を建てるのか」「どんな工法を使うのか」「何にこだわっているのか」を知りたいと思っています。しかし多くのホームページには、その説明がありません。使用する断熱材の種類、採用している工法(在来工法、2×4工法など)、構造へのこだわり、使用する建材のグレード、設計の特徴、デザインの方向性。これらが明確に説明されていないと、お客様は「この会社に頼むとどんな家ができるのか」イメージできません。
特に注文住宅の場合、工法や仕様の説明は必須です。専門用語を使いすぎると分かりにくくなりますが、写真や図解を使いながら、あなたの会社の施工の特徴を丁寧に説明することで、技術力と信頼性が伝わります。
「何を作る会社か」が明確でなければ、選ばれる理由がないのです。
他社より高い理由・価値が説明されていない
価格で選ばれたくないなら、「なぜこの価格なのか」を説明する必要があります。
しかし多くの工務店は、価格の根拠を一切説明していません。お客様から見れば、A社は2000万円、B社は2500万円、C社(あなたの会社)は2800万円と提示されたとき、差額の理由が分からなければ、単に「高い」と判断されてしまいます。
もしあなたの会社が他社より高いなら、「使用する材料のグレードが高い」「職人の技術レベルが高く人件費がかかる」「アフターサービスが充実している」「構造にコストをかけている」など、何にコストをかけているのか明確に説明すべきです。価格の根拠が分かれば、お客様は納得して選べます。
価値を伝えずに価格だけ提示することは、誤解を生む原因になります。説明責任を果たしましょう。
まとめ
アクセスはあるのに問い合わせが増えない理由は、「訪問者が来ていない」のではなく、「訪問者が問い合わせできない・したくない状態」になっているからです。
信頼を判断する情報不足、問い合わせへの導線の悪さ、料金や対応内容の不明確さ、スマホでの使いにくさ、競合との差別化不足。これら5つの問題は、すべて今日から改善できることばかりです。施工事例を増やす、問い合わせボタンを目立たせる、料金の目安を書く、FAQを作る、スマホ対応を確認する、自社の強みを明確に打ち出す。
一つずつ改善していけば、確実に問い合わせ率は上がります。アクセス数を増やす努力よりも、今いる訪問者を問い合わせにつなげる工夫の方が、はるかに効率的で効果的です。あなたのホームページには、すでに見込み客が来ています。
その人たちを逃さないための改善を、今日から始めてください。
